SOLD OUT
現在作られる梨形のなかに、
初めてこんなに生き生きとして気韻のある曲線をするものを見た。
鋭さのある丸み。
全手工のため、一個一個形がかなり違って、
独特さをもちながら、奇抜みはほぼしない。
取手や注ぎ口、全体のシェルターなど、
繊細さするべきどころは美しく作ってるが、
作り込みで匠気があまりしない。
まるで、古代に残ってきた無名の作者が作った名品のような。
作者も古人のように、特に我を誇示する意欲がなくて、匿名希望。
この個体の底款は
「美花多映竹 孟臣」
・「美花多映竹 孟臣」
杜甫『奉陪鄭駙馬韋曲二首』の
「美花多映竹、好鳥不歸山」
に由来する。
美しい花は竹に映え、
鳥たちもまた、その景色に惹かれて山へ帰ることを忘れる。
花と竹とが織りなす清雅な風景を詠んだ一句であり、
古来、文人たちはそこに
自然の美と閑雅な暮らしの理想を重ねてきた。
・「孟臣」は、伝説の製壺名工・惠孟臣の名に由来する。
後世には小品朱泥壺の代表的な様式の一つとして親しまれ、
現在でもその名で呼ばれることが多い。